輸液製剤は、生命維持に不可欠な「からだの恒常性の維持」のため、体液の代謝異常(水分・電解質・酸塩基平衡の異常、栄養障害等)の正常化、あるいは体液の代謝異常を未然に防ぐこと、また抗生物質などの医薬品の溶解・希釈を目的とした医薬品で、最も基礎的かつ重要な薬剤であるといえます。
なぜ輸液ポンプを使うのか?
クレンメ操作だけでは、生じる点滴の残量や、患者の血管の状態で、時間あたりの輸液量が左右されてしまいます。 そうならならないため、輸液ポンプやシリンジポンプといった機械を使用することで厳密な輸液管理をします。
なぜ点滴をするのか?
点滴は多くの場合、「重症」、「緊急に対処が必要」、「栄養や水分の補充が必要」など、直ちに薬の効果を発揮させることが必要な方に行います。 具合が悪くて薬を飲むことができない場合でも、薬を体内に取り入れることができるのが点滴です。 たとえば入院中の場合でも、病状がひどい時は点滴で治療をし、だんだん飲み薬に変更していきます。
細胞外液 補充 なぜ?
細胞外液補充液(等張性電解質輸液)の特徴 出血などによる循環血液量が減少したときの補給・充填や、ナトリウムを投与したい低張性脱水などの補給・充填に用いられます。 大量・急速に投与することで、心不全や腎不全がある患者さんでは肺水腫などが出現するため注意を要します。 生理食塩液、リンゲル液などがこれにあたります。
維持液 いつ使う?
病気で食事ができない状態が続いたり、真夏の炎天下で長時間作業をして汗を多くかいた時などは、細胞外液のみならず、細胞内液を含むからだ全体から水分が失われます。 このような時は、細胞内まで水分を補給できる3号液などの維持液類や5%ブドウ糖液などが投与されます。