腹大動脈から左右2本の総腸骨動脈に分かれ,総腸骨動脈 は内腸骨動脈と外腸骨動脈に分かれる. 内腸骨動脈は骨盤の 後方部分に分布しており,骨盤骨折において損傷出血しやす い.
骨盤骨折 出血性ショック なぜ?
骨折全体のうち骨盤骨折が占める割合は少ないです。 しかし骨盤内側には消化管、泌尿器、子宮卵巣などの重要な臓器のほか、内腸骨動脈や子宮動脈などの血管が存在しているため、骨折により血管損傷からの出血性ショックや、各種臓器の機能障害などを起こすことがあり、死に至ることもあります。
骨盤骨折の後腹膜出血量は?
出血量は骨折部位によっても様々ですが、大腿骨骨折(関節包外)では1000~2000ml、骨盤骨折では2000ml以上、さらに骨盤骨折に伴う後腹膜出血では、1000~4000mlもの出血がおきることもあります。
骨盤骨折の病態生理は?
病態生理 骨盤骨は,前後の仙腸靱帯および骨間の線維性関節(靱帯結合)とともに輪を形成する。 骨盤骨折では,骨盤輪が破綻する場合もあれば破綻しない場合もあるが,2カ所以上で骨折が起きれば骨盤輪が破綻して,不安定性が生じる。
骨折 出血 なぜ?
骨の周りには神経や血管が豊富なことから、骨折すると強い痛みと腫れを生じます。 骨折部とその周囲からの出血が皮下に広がり、あざができたり、変色したりします。 このような皮下出血は徐々に骨折した部位から離れたところまで広がり、数週間は広範囲に及ぶあざができることもあります。