喉頭全摘術後の身体の変化は、一口でいえば、「気道と食道の完全分離」ということができる。 いうまでもなく、この際、発声器官としての喉頭が無くなる。 呼吸すなわち肺のガス交換に必要な空気の出し入れは、すべて気管孔を介して行われる。 特別な場合を除き、空気は鼻や口を通らない。
喉頭摘出 嗅覚 なぜ?
健常者が行なうような鼻呼吸ができなくなると、まずにおいの感覚(嗅覚)がなくなります。 これは空気中の臭素が鼻の中の嗅細胞に届かなくなるからです。 もちろん嗅細胞は生きていますから、いずれ解説する食道発声で鼻を通して空気を取り込むようになるとにおいも少しずつ回復してくるものです。
声帯摘出 声 どうなる?
喉頭がん、下咽頭がん、食道がん、甲状腺がんなどによって喉頭の全摘出手術を受けた喉頭摘出者(略して「喉摘者」)は、手術で声帯を削除し、一度は完全に声を失います。 しかし、適切な方法で努力を続ければ、再び声を取り戻して家族や友人と会話を交わし、職場や社会に復帰して以前と変わらない生活が出来るのです。
喉頭摘出 におい なぜ?
喉頭摘出および気管孔造設術では、術後に鼻腔や口腔を空気が通らなくなるため、鼻をかんだり、においをかいだりすることができなくなる。 また、喉頭摘出により失声状態となる。
喉頭全摘出術後に起こりうることはどれか?
喉頭摘出術では、声帯を含む喉頭が摘出される。 喉頭摘出後の呼吸は永久気管孔で行うことになる。 声帯を摘出すると声が出なくなり、永久気管孔から呼吸するため鼻の機能として嗅覚や吸気の加温や加湿ができなくなる。 また、食道と気道が完全に分離される。