抗がん剤や分子標的薬などの薬物によって脳の嘔吐中枢が刺激を受けることで、吐き気・嘔吐を生じます。 抗がん剤や分子標的薬などの薬物治療による吐き気・嘔吐では、投薬直後に突然吐いてしまう、動くと吐いてしまう、乗り物に乗ると吐き気がするなどの症状が見られることもあります。
化学療法 悪心 なぜ?
遅発性悪心・嘔吐 抗がん剤投与後24時間以内に起こり、数日間持続します。 抗がん剤の種類、投 与量によっても起こる頻度が異なります。 仕組みははっきりとはわかっていません が、抗がん剤が腸管を刺激し、 インターロイキンやプロスタグ ランジンという物質が多量に作 られることにより起こると言わ れています。
抗がん剤で吐き気がするのはなぜ?
最近では、抗がん剤を打つ前に吐き気止めを使って、不快な吐き気がコントロールできるようになって来ました。 それに伴って、外来でも抗がん剤治療の機会が増えました。 抗がん剤による吐き気・嘔吐は、薬が消化管の粘膜や脳の中の神経を刺激して起こると考えられていますが、まだ完全にはわかっていないところもあります。
抗がん剤の吐き気はいつまで続くの?
急性嘔吐は、治療開始直後から24時間後までに起こる症状です。 遅発性嘔吐は、治療開始後24時間から48時間頃から起こり2日から5日くらい続く症状です。 予測性嘔吐は、抗がん剤治療で吐いた記憶から抗がん剤に対する嫌悪感により起こる症状です。 症状の重さには個人差があり、抗がん剤治療の種類によっても異なります。
吐き気を止めるにはどうしたらいい?
もし吐き気がある場合には、気持ちをまぎらわせるために「背中をさすってもらう」「窓を開けて空気を入れかえる」「横向きで寝る」「冷たい水でうがいをする」「リラックスをする」などを試してみましょう。