術後呼吸抑制の原因としては、薬剤性の抑制と筋弛緩薬による呼吸筋の筋力低下が挙げられます。 前者には吸入麻酔薬や鎮痛・鎮静薬が関与します。 吸入麻酔薬は換気量の現象と呼吸回数の増加が特徴であり、鎮痛・鎮静薬による呼吸抑制は呼吸回数の減少が特徴的です。
麻酔 呼吸抑制 いつまで?
術後はいつまで酸素投与が必要? 基本的には空気呼吸下でのSpOが術前値に戻れば酸素投与は必要ありませんが、呼吸抑制や上気道閉塞などの重篤な術後早期低酸素血症の危険性が高い術後3時間程度は酸素投与が必要です。
麻酔 呼吸器合併症 なぜ?
全身麻酔は反射を抑制するため、麻酔薬の影響下にある患者さんが嘔吐(あるいは胃内容物が逆流)すれば吐物が気管から肺に入ってしまうことがあります。 これは挿管チューブ(気管内チューブ)を気管に入れる前や麻酔がかかる途中で起こりやすい全身麻酔の合併症です。 これを予防するため、術前の食事や飲水は控えてもらいます。
全身麻酔 呼吸停止 なぜ?
まずマスク(鼻と口両方を覆います)をあて、しっかりと酸素を吸っていただきます。 その後、全身麻酔薬を投与して眠っていただきます。 全身麻酔は睡眠とは異なるため呼吸は浅くなり、ときには停止することもあります。 また多くの場合筋肉を弛緩させる薬を用い、自力で呼吸ができなくなりますので、全身麻酔中は人工呼吸が必要になります。
全身麻酔 なぜ筋弛緩薬?
全身麻酔薬は常に体内で代謝・排出されるので、手術中継続して投与します。 Bの目的を達成するため、筋弛緩薬を使うことがあります。 筋弛緩薬は呼吸をするための筋肉を含む全身の筋肉を動かなくする作用があります。 そのため筋弛緩薬を使用すると人工呼吸をする必要があります。