慢性胃炎は、胃の腺細胞(胃酸を分泌している腺)が、萎縮(いしゅく) をおこし修復されずに進行していく胃粘膜の病気です。 長期にわたって慢性的に萎縮 とともに胃酸の分泌が減少する状態が続いていることをいいます。 近年、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染と慢性胃炎の関係が研究されています。
慢性胃炎 どうなる?
慢性胃炎が長期にわたって続くと、炎症により胃の粘膜が薄くやせてしまう、萎縮性胃炎という状態になります。 胃の萎縮が進行すると「腸上皮化生(ちょうじょうひかせい:胃の粘膜が腸の粘膜のような状態になること)」が起こることがあり、これの一部が胃がん化するとの報告がなされています。
慢性胃炎 何科に行く?
慢性胃炎の疑いがある場合は、内科または消化器内科を受診しましょう。 病院では、「お薬による治療」や「生活指導」が行われます。
慢性胃炎放置するとどうなる?
慢性胃炎を放置しておくと、胃の粘膜が薄くなる萎縮性胃炎に進んでしまいます。 萎縮性胃炎が続くと、胃の粘膜が腸の粘膜のようになってしまう腸上皮化成を起こし、その一部ががん化し、胃がんへと成長してしまいます。
慢性胃炎は治りますか?
慢性胃炎の根本的な治療法はありません。 症状がない場合は、治療することなく経過をみてよいです。 しかし、発症の原因がピロリ菌感染である場合は、通常3種類の薬(抗生物質2種と胃酸分泌をおさえるプロトンポンプ阻害薬)を1週間服用し、除菌を行ないます。