食べ過ぎ・飲み過ぎ、トウガラシなどの刺激物の摂取、ピロリ菌感染などが原因で、急に胃の粘膜に炎症が起こった状態です。 胃痛などの症状が現れますが、通常、2~3日程度で治まります。
なぜ胃炎になるのか?
健康な胃の粘膜は、粘液によって胃酸から守られています。 強い刺激物の連続摂取で粘液のバリア機能が追いつかなくなったり、過度のストレスによってバリア機能そのものがうまく働かなくなると、胃粘膜に炎症が生じます。 この胃粘膜の炎症の総称が「胃炎」です。
慢性胃炎とはどんな病気?
慢性胃炎は、胃の腺細胞(胃酸を分泌している腺)が、萎縮(いしゅく) をおこし修復されずに進行していく胃粘膜の病気です。 長期にわたって慢性的に萎縮 とともに胃酸の分泌が減少する状態が続いていることをいいます。 近年、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の感染と慢性胃炎の関係が研究されています。
慢性胃炎 どうしたら?
慢性胃炎の根本的な治療法はありません。 症状がない場合は、治療することなく経過をみてよいです。 しかし、発症の原因がピロリ菌感染である場合は、通常3種類の薬(抗生物質2種と胃酸分泌をおさえるプロトンポンプ阻害薬)を1週間服用し、除菌を行ないます。
慢性胃炎はどれくらいで治る?
除菌治療は、胃酸の分泌を抑える薬と抗菌薬を7日間服用するだけです。 除菌治療の成功率70%程度です。 6週間後以降に除菌がうまくいったかどうかの検査(尿素呼気試験)を受け、失敗した場合には薬を変え、2回目の除菌治療も可能です。 2回の除菌治療を受けた場合、ほとんどの方はピロリ菌除菌に成功します。