日本で硬膜外無痛分娩が広まっていない最大の理由は、欧米と異なる日本の産科医療システムにあると考えられています。 診療科間の連携の良い欧米では、産科医、助産師、麻酔科医がチーム医療をしており、日本の病院の何倍もの出産数がある分娩施設では専門の麻酔科医がいて、広く硬膜外無痛分娩が行われています。
無痛分娩 何人に1人?
数値にすると16%、大体6人に1人が無痛分娩をおこなっているという結果になりました。 日本産婦人科医会の調査結果によると2016年時点での実施率は6.1%なので、無痛分娩をおこなった人は2年で約10%増えたということになります。
無痛分娩のリスクは?
他にも比較的頻度が高い副作用として血圧が下がる、尿意が弱くなる、尿が出しにくい、熱が出る、かゆみが出るなどがあります。 またごく稀に硬膜外腔に細い管を入れるときに硬膜を傷つけ起こる頭痛、血液中の麻酔薬の濃度が高くなる局所麻酔中毒などのリスクもあります。 合併症に対しては適切な処置を行います。
無痛分娩ってどうなの?
無痛分娩は痛みを緩和できるのがメリットです。 私の場合、陣痛がかなり楽で子宮口が全開になるまで仮眠をとることができるほどでした。 無痛分娩は分娩前の痛みへの恐怖から解放されますし、身体にかかる負担が少ないのがメリットです。 分娩時の身体への負担が少ないので、出産後に体力を残しておけることが無痛分娩のメリットです。
無痛分娩の実施率は?
わが国でははじめて、無痛分娩に関する公的なデータが明らかになったことになります。 結果の概要を以下に示しますが、無痛分娩は505施設(全分娩取扱施設の26%)で実施され、その実施率は全分娩の8.6%でした。