排卵が起こらない場合、卵子は排出されず、卵胞も黄体に変化しないので本来の生理(妊娠に向けて厚くなった子宮内膜がリセットされて体外に排出される)は起こりません。 しかし、エストロゲンの分泌により厚くなった子宮内膜が耐え切れずにはがれて出血が起こると、生理がきたと勘違いします。
排卵がないとどうなる?
月経の様な出血はありますが、排卵を伴っていない病態を「無排卵周期症」と言います。 月経不順や不正出血を認め、性成熟期では不妊の原因になることがあります。 長期に渡る「無排卵周期症」は、将来の骨粗鬆症や子宮体がんの発生リスクを高める可能性もあります。
排卵してないってどうしたらわかる?
無排卵月経かどうかを知りたいという方は、まず月経初日から3日以内の早い段階で産婦人科を受診し、超音波検査にて卵胞の成熟や排卵の有無などをチェックすること、また卵胞を成熟させるためのホルモンが分泌されているかもチェックすることができます。
排卵しなかった卵はどうなる?
排卵した後の卵胞や排卵しなかった卵胞は卵巣内で自然としぼんでいきます。 排卵した卵胞は黄体ホルモン(プロゲステロン)に変化し、そのホルモンにより基礎体温が上昇し高温期が続きます。 排卵した卵子が精子と受精し、子宮内膜に着床した場合は妊娠が成立。
排卵しないのはなぜ?
主な原因は中枢性(自律神経に関係している視床下部性と、ホルモンの中枢の下垂体性)の排卵障害や卵巣機能低下、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、黄体機能不全などがあります。 その他、黄体化非破裂卵胞(LUF)、高プロラクチン血症も原因のひとつとして考えられます。