きれ痔(裂肛)は、肛門の出口付近の皮膚(歯状線の下にある肛門上皮)が切れた状態で、「さけ痔」とも呼ばれます。 便秘による硬い便の通過や、下痢便の強い勢いなどで、肛門の出口付近が切れたり、直腸肛門部の血液循環が悪くなることが原因です。
なぜ切れ痔になるのか?
切れ痔の原因は、便秘で硬くなった便を出そうと強くいきんだ時や、下痢で勢いが強くなった便を排便する時に便で肛門が傷つき、皮膚が割け、切れ痔を発症します。 治療は薬物が主です。 ほとんどの切れ痔は薬物治療で治ります。 しかし、一度治療したとしても、生活習慣を改善し、下痢や便秘が改善しなければ切れ痔を再発します。
切れ痔はどうしたらいい?
食事や運動など生活習慣を改善して便通を整えるように心がけましょう。 便が硬くて市販の下剤を使う場合は、便を軟らかくする作用がある非刺激性の下剤(酸化マグネシウムなど)がおすすめです。 また、入浴やお尻だけお湯につける座浴で傷口を清潔に保つことも、切れ痔の改善に有効です。
切れ痔が続くとどうなる?
よくある悩み「切れ痔を繰り返す」 切れ痔を繰り返すと肛門狭窄※を起こして、スムーズに排便できなくなります。 肛門狭窄は、手術での治療が必要になります。 ※肛門狭窄:肛門が狭くなって、広がりにくい状態のこと。
切れ痔 どのくらいで?
手術の必要はありません。 坐薬や軟膏による治療や便通管理などの生活療法によって、通常は7日間位で治癒します。