全身麻酔薬は常に体内で代謝・排出されるので、手術中継続して投与します。 Bの目的を達成するため、筋弛緩薬を使うことがあります。 筋弛緩薬は呼吸をするための筋肉を含む全身の筋肉を動かなくする作用があります。 そのため筋弛緩薬を使用すると人工呼吸をする必要があります。
筋弛緩薬 手術 なぜ?
筋弛緩薬の目的は、開腹手術の時に強力な腹筋や横隔膜の動きを抑えて手術を円滑に進められるようにすることと、体の余分な動きによって手術操作の妨げにならないように、安全に手術できることです。 呼吸筋や横隔膜の動きも抑制しますので、麻酔科医が人工呼吸を行って確実に酸素を送り、二酸化炭素を排泄しています。
全身麻酔 鎮痛 なぜ?
鎮痛は痛みを軽減することで、手術中の適切な麻酔深度(麻酔の深さ、鎮静と鎮痛を掛け合わせた考え方)を保ち、手術刺激が加わっても患者さんが覚醒したり血圧の急激な上昇など有害反射が起きないようにします。
筋弛緩剤 なぜ?
麻酔をかけて、いよいよ手術が始まり、まずお腹の皮膚を切開しますね。 それから筋肉をかき分けたり、切り開いて病変のある悪い部分に達していきます。 その時に、筋肉が硬いとなかなか手術の操作が進みません。 従って筋肉を柔らかくする薬物(筋弛緩剤といいます)が必要となります。
全身麻酔 呼吸抑制 なぜ?
術後呼吸抑制の原因としては、薬剤性の抑制と筋弛緩薬による呼吸筋の筋力低下が挙げられます。 前者には吸入麻酔薬や鎮痛・鎮静薬が関与します。 吸入麻酔薬は換気量の現象と呼吸回数の増加が特徴であり、鎮痛・鎮静薬による呼吸抑制は呼吸回数の減少が特徴的です。