手術に伴う深部静脈血栓症のほとんどは、麻酔の影響で下肢を動かさない状態が続くこと、手術後も痛みのために下肢を動かせないことから血栓ができやすくなっています。 また、手術中の出血をおさえるための駆血帯などの影響もあるといわれています。
手術 血栓 なぜ?
手術を受ける患者さんは、「静脈血栓症」になりやすいといわれています。 手術中は、長い間ベッドに横たわり同じ体勢をとり続けること、手術の影響で止血機能が亢進することから、足の深部の静脈内に血の塊(血栓)が発生し、 血液の流れ(血流)を妨げて静脈血栓症が発生しやすくなります。
深部静脈血栓症 早期離床 なぜ?
早期に離床し、歩行を行うことで、ふくらはぎの筋ポンプと足底のフットポンプの作用を活性化させ、下肢の静脈還流を促進し、下肢への静脈うっ滞を軽減させます。
弾性ストッキング なぜ血栓予防?
医療用弾性ストッキングはこの筋ポンプ機能をサポートする効果や静脈の血管径を縮小させて血管の本来の働きを改善させる血行促進効果もあります。 図にあるように「弾性ストッキングの圧迫によって、血管内の逆流防止弁が正常に作用することになり、血栓予防や血液のよどみ(うっ滞)を回避することができるのです。
深部静脈血栓症 なぜなる?
血液凝固能の亢進、静脈血流のうっ滞、静脈壁の障害の3つの因子が 種々の程度に重なって、深部静脈血栓症を生ずる。 先天性凝固異常、手術、出産、外傷、癌、長期臥床などが誘因となるが、先天性凝固異常には未解明の部分が 多い。