なぜ妊娠中は貧血になりやすいのかというと、妊婦さんはヘモグロビンの生成に関わる鉄分の多くをお腹の赤ちゃんに吸収されてしまうからです。 鉄分の吸収は赤ちゃんの成長にとっても不可欠なことであり、そのため割合でみると妊娠中の4人に1人の女性が貧血に悩まされやすいとされています。
妊婦 貧血 なぜだめ?
妊娠中に鉄欠乏を引き起こすと、母体から鉄を受け取っているお腹の中の赤ちゃんへ影響を及ぼす可能性があります。 鉄欠乏が進むと貧血となり、更に胎児へお影響は大きくなる可能性があります。 また出産で血液は失われ、貧血は更に悪化し、その結果産後うつを発症する可能性があります。
貧血の胎児への影響は?
妊娠中に鉄欠乏になってしまうと貧血を引き起こすだけでなく、赤ちゃんの発育不足や早産といった影響を及ぼすリスクもあります。 妊娠中は、赤ちゃんが成長するために鉄分が多く失われていきます。 また、出産でも血液を失い、貧血を重症化させ産後うつになる可能性があります。
妊娠中の貧血になりやすい時期は?
妊娠16週頃までは、つわりによって十分な食事を摂れないことで鉄分が不足し、貧血が起こりやすくなります。 また、妊娠中期以降、特に妊娠20週以降は、赤血球を作るために必要な鉄分や葉酸の必要量も増すので、生理的に貧血が起こりやすい時期となります。
妊婦貧血の基準は?
妊婦時にみられる貧血を総称して妊娠貧血と呼びます。 貧血とは、ヘモグロビン濃度が減少している状態で、妊婦では 11.0 g/dl未満、または、ヘマトクリット33%未満のものをいいます。