「持続性の発赤」は、血管の破綻によって赤血球が漏出したもので、これは褥瘡になります。 褥瘡は不可逆的に阻血障害に陥った状態ですから、発生初期には「発赤」となって現れることが多いのです。 一方、「一時的な発赤」は、真皮深層の微小血管の拡張による「反応性充血」で、褥瘡ではありません。
褥瘡 湿潤 なぜ?
通常、浸軟は可逆的な変化であるため元の状態に戻ります。 しかし皮膚の浸軟状態が持続すると、細胞と細胞の間を結び付けている構造が崩れ、少しのずれや摩擦で皮膚損傷が起こりやすくなり褥瘡発生リスクを高めます。
褥瘡 なぜだめ?
褥瘡は放置しておくと皮膚の炎症が悪化し、水ぶくれや、膿が溜まった膿瘍を形成することもあります。 さらに進行すると褥瘡から体液が漏れ出ることで、体に必要な水やタンパク質などの栄養素が失われ低蛋白血症を起こしてしまうこともあります。 また、傷口から細菌感染症を起こすこともあります。
褥瘡 なぜ出来る?
褥瘡(床ずれ)は、皮膚の同じ部分(特に骨が突出している部分)への圧迫が持続することで起こります。 ベッドのマットや布団、車いすなどにより外から圧迫を受けると、体の中では皮膚や皮下脂肪、筋肉などを押しつぶそうとする力、左右に引っ張ろうとする力などがかかります。
褥瘡 浮腫 なぜ?
栄養状態が悪化すると筋肉や脂肪組織をエネルギー源として利用しますので、低栄養状態が長く続くと筋肉や脂肪組織が減少し、骨が突出して褥瘡発症の危険性が高くなります。 さらに栄養状態の悪化によって浮腫(むくみ)が起こり、血行が悪くなり、褥瘡発症の危険性が高くなりますし、既にある褥瘡の治癒も遅くなります。