手術を受けたことによる,胸部からわき,上腕にかけての痛み,違和感やしびれなどの知覚異常は,多くの場合,術後数カ月で和らぎます。 しかし,神経痛のようにきりきりとした感覚の痛みや鈍痛などは,数年以上たっても消えない場合があります。
乳癌手術後の痛み いつまで?
(1)手術後の傷の痛みは、多くの場合、次第に和らいできますが、慢性的な痛みが、数ヶ月以上、あるいは何年も続くこともあります。 (2)手術後少なくとも3ヶ月持続する痛みを『遷延性術後痛(CPSP)』といいます。
乳癌術後の脇の痛みは?
乳癌の手術後に、数か月以上経過しているにもかかわらず、傷痕の部位や胸部、脇の下、二の腕の内側が痛みや違和感、また熱を持ったり腫れたりする方がおられます。 このような状態は専門的には「乳房切除後疼痛症候群(PMPS)」と呼ばれ、決して珍しいわけではなく、後述するように乳がん手術後の一定の割合の方に生じてしまいます。
乳癌手術後のつっぱり感いつまで?
腕を動かした時につっぱるような痛みがあったり、時々手術のあとの傷がちくちくと痛んだりするのは、時間の経過とともに楽になってゆきます。 半年あるいは一年の単位で様子をみてゆくとよいでしょう。
乳がんリンパ郭清の後遺症は?
腋窩リンパ節郭清を行うと、腕や肩が動きにくくなる運動障害が起こることもあり、この場合はリハビリテーションをしっかり行うことが大切です。 なお、術創の痛みは徐々に和らいでいきますが、術創がケロイド状になってつっぱる感じがしたり、鈍痛が長引いたりする場合は担当医に相談しましょう。