通常は、乳管の発育が未熟で乳汁の通過が悪く、乳汁がうっ滞しがちな、授乳に不慣れな若い初産婦(しょさんぷ)の出産後1~2週間、すなわち産褥期(さんじょくき)の早期に発症することが多いものです。
乳汁うっ滞 いつ?
出産後に乳汁が乳房に溜まり(うっ滞)、炎症を起こします。 とくに初産の際に多く見られ、母乳の通り道である乳管が十分に開いていない、赤ちゃんが母乳を飲む力が弱いなどの理由で乳汁が溜まりがちになります。 主に、出産後数日の間に症状があらわれます。
乳汁うっ滞の症状は?
症状 乳房が赤く腫れ、熱感がみられます。 乳汁が詰まっている乳腺葉(乳腺を構成している構造)に限局して痛みを伴う硬いしこりが触れることもあります。 しこりの部分だけでなく乳房全体に強い痛みが出ることが多いです。
乳汁うっ滞の原因は?
うっ滞性乳腺炎は、母乳の通り道である乳管が十分に開いていない、乳児が母乳を飲む力がまだ弱いなどが原因で、乳汁が乳房に溜まることで起こる。 化膿性乳腺炎はうっ滞性乳腺炎が進行したもので、何らかの理由で傷ついた乳頭から連鎖球菌や黄色ブドウ球菌などの細菌が乳管を通り、乳腺組織の中で広がってしまうのが原因。
乳房緊満の発熱は?
(原文)【乳房緊満について】 乳房緊満 (breast engorgement)は,産褥早期に発生することが多く,溢乳,乳房痛,39.0°C まで の発熱がみられる 4,5)。 乳房緊満は乳汁の排出不全が原因で,乳管が開通して乳汁分泌がスムー ズに 行われるようになると症状は軽快する 4).