食道は、のど(咽頭)と胃の間をつなぐ長さ25cmぐらい、太さ2~3cm、厚さ約4mmのくだ状の臓器です。 食道の大部分は胸の中(約20cm)ですが、一部は首(約3cm)と腹部(約2cm)にもあります。 食道は身体の中心部にあり、胸の上部では気管と背骨の間にあり、下部では心臓、大動脈と肺に囲まれています【図1】。
食道 何で覆われている?
粘膜は重層扁平上皮である。 食道の粘膜は、摩擦に抵抗を示す重層扁平上皮である。
食道 何層?
食道の壁の組織は3層からなり、内側から粘膜層、筋層、外膜に分けられる。 粘膜層は重層扁平(へんぺい)上皮で覆われ、食道が空虚な場合は粘膜に縦走のしわが多くなる。 胃の粘膜は単層扁平上皮で覆われるため、食道の粘膜と胃の粘膜の境は明瞭(めいりょう)に区別できる。
食道がん のどのつかえ?
食道がんの代表的な症状は“食事中ののどのつかえ”ですが、のどのつかえから食道がんが見つかったときには、ほとんどがすでに進行しています。 また、食道がんは「反回神経」という声帯を動かす神経のまわりにリンパ節転移が起こることが多く、最初に出る症状が“声のかすれ”であることも多いです。
食道 何膜?
食道本体は筋肉でできていますが、内側は扁平上皮(へんぺいじょうひ)という細胞からなる粘膜上皮で、外側は外膜という膜でおおわれています。 食道は、消化管のなかでも、外からのさまざまな刺激、細菌などにさらされやすく、とくに酸やアルカリに弱いという特徴があります。