術後に尿量減少を確認したら 腎臓への血流量の不足により尿量が減少します(表1)。 術後は、術中の出血や麻酔の影響で体液がサードスペースへ移行することによる循環血液量の減少や、手術直後の抗利尿ホルモンの分泌により生理的に乏尿状態となります。
術後患者の尿量は?
術後の観察項目として尿量測定は欠かせません。 そして「0.5ml×Kg(体重)/h(時間)」を下回るようであれば医師への報告が必要となります。 例えば体重50kgの患者の場合、25ml/hを維持します。
尿量が減少する要因はどれか?
脱水や心不全により腎血流が低下したり、腫瘍や結石のために尿管や膀胱が閉塞したりすると、尿量は低下します。 腎臓の機能が低下すると、尿の濃縮力が低下して多尿となり、夜間頻尿になることが多いですが、さらに腎機能低下が進行すると、尿量が低下します。
術後 インオーバー なぜ?
術後管理においては、INオーバーになることがほとんどです。 手術内容によって、一概にいうことはできませんが、術中の不感蒸泄や出血に対して十分な輸液や輸血を行うためです。 術後の侵襲期は、傷を治すため、白血球からさまざまなサイトカインが放出され、リンパ球が炎症部位に誘導されます。
尿 1時間に何ミリ?
健康人では体重1kgあたり、1時間に約1mLの尿が排泄される。 腎機能が正常な場合、尿量は水分の摂取量と喪失量(発汗量、不感蒸泄、下痢、嘔吐など)によって変動する。 また、正常腎機能患者においては循環動態の指標としても重要である。