網膜剥離は、加齢や糖尿病網膜症などの一部の病気、事故などによる頭部や眼球への物理的ショックが原因で引き起こされます。 いずれも網膜の裂け目(網膜裂孔)が網膜剥離の第一歩となります。
網膜剥離とはどういうことですか?
網膜剥離とは、眼球の内側にある網膜という膜が剥がれて、視力が低下する病気です。 網膜とは、目の中に入ってきた光を刺激として受け取り、脳への視神経に伝達する組織で、カメラでいうとフィルムのはたらきをしています。 網膜の剥がれは痛みを伴わないため気付きにくいのですが、前兆として飛蚊症があらわれることがあります。
網膜剥離は治りますか?
網膜剥離の治療は手術だけですが、網膜裂孔の状態でまだ網膜がそれほど剥がれていない場合は、網膜が剥がれないようにレーザー光線を当てるだけで済む場合があります(網膜光凝固術 )。 すでに網膜剥離が起こってしまった場合は、強膜バックリング手術か硝子体手術を選択します。 いずれの術式でも約2週間の入院が必要です。
網膜剥離になったらどうなるの?
剥離した網膜の細胞は脈絡膜からの栄養分が届かなくなり、時間が経つと次第に死んでしまいますので、網膜が全部剥がれた状態を放置すると明暗もわからない、完全失明になってしまいます。 しかし、最初のうちは網膜の一部分だけ剥がれているので、その場所だけが部分的に見えない状態が起こります。
網膜剥離の兆候は?
代表的な症状は「飛蚊症」と「光視症」 網膜剥離が起こると飛蚊症と光視症を自覚するようになります。 飛蚊症とは、視界(目を動かしながら最大限に見える範囲)に浮遊物の影がついてまわるように感じる症状のことです。 まるで蚊が飛んでいるかのように見える症状ですが、人によってはハエや水玉、糸くずに見える場合があります。