低温、低湿度を好む胃腸炎のウイルス 原因となるロタウイルス、ノロウイルス、アデノウイルスは、低温、低湿度の環境で繁殖するため、冬場に感染性胃腸炎が流行するのです。
冬に流行る感染症 なぜ?
冬にウイルス感染症が多い理由は、気温と湿度が下がるので、①低温・低湿度を好むウイルスが長く生存し感染力が強くなる、②外気の乾燥に加え、冬は水分を積極的に摂取しないので、のどや気管支の粘膜が乾燥し傷みやすくなり、ウイルスが感染しやすくなる、③湿度が低いので、咳やくしゃみによる飛沫が素早く乾燥し小さくなる。
ノロウイルスはなぜ冬に流行る?
ノロウイルスが低温・乾燥を好むため冬に広まる ノロウイルスが冬に流行するのは、インフルエンザウイルスと同じように、低温・乾燥を好むウイルスだからと考えられています。
胃腸炎 いつ流行る?
一年の中で冬季にもっとも流行します。 例年、晩秋から2月にかけてはノロウイルスが、2月から4月頃にかけてはロタウイルスによる感染性胃腸炎が流行します。 潜伏期間は1~2日で、下痢と嘔吐が主な症状で、そのほか、発熱、吐き気、腹痛、頭痛などの症状が見られます。 発熱はあまり高くならないことが一般的です(38度以下)。
食中毒 なぜ冬に多い?
細菌は高温多湿を好んで増殖するため「細菌性食中毒」は夏場に多く発生するのに対して、ウイルスは低温や乾燥した場所でも生息出来るため「ウイルス性食中毒」は冬場に増加するのだ。 冬場に多いウイルス性食中毒の中でも、ノロウイルスによる食中毒は発生数が群を抜いている。