血管が破れると血管の収縮が起こり、傷口を小さくします。 次に血液中にある血小板が傷口に集まってきて、VWFを仲介して傷口と結合し、血小板による血栓(けっせん)を作り、傷口をふさぎます。 これが一次止血(血小板血栓)と呼ばれるものです。
血が止まるのはなぜ?
血管が傷ついて血管内皮細胞がはがれると、その下に存在するコラーゲン線維と血小板は結合(粘着)します。 この結合はフォン・ウィルブランド因子というタンパク質を介して、コラーゲン線維と血小板が結合することとなります。 すると血小板は活性化され、円盤状から蛇足を出した形に変わります。
血が止まらない時どうしたらいい?
応急処置1清潔なガーゼやハンカチを、重ねたりして傷口にあて、その上を手で押さえ圧迫してください。2傷口を心臓の位置より高く上げておくと、止まりやすくなります。3大きな血管からの出血の場合で、片手で圧迫しても止血しない時には両手で体重を乗せながら圧迫してください。
血はどのくらいで止まる?
ハンカチやタオル、清潔なガーゼなどを、出血している箇所に直接当て、強く圧迫します。 3分ほどで大体の出血は止まります。 顔や頭は傷のわりに出血が多い箇所ですが、同様にガーゼなどを当てて圧迫してください。 糸やひも、輪ゴムなどの細いもので、指、手首、ひじ、足首などを強く締め付けるのはやめましょう。
血が固まらない なぜ?
血液を固めるのに必要な凝固因子は主に肝臓で産生されているため、肝臓の機能が著しく低下する肝硬変や肝臓がんなどを発症すると十分な凝固因子が産生されなくなり、血が止まりにくくなります。 特に重度の肝機能障害では全身のさまざまな部位の静脈に過剰な圧がかかるようになることで、食道静脈瘤などを引き起こすことがあります。