血小板は、赤血球や白血球と同様に骨髄の中で産生され末梢血中に現れる血液成分の1つで、血管壁が損傷した場合にその傷口に集まって凝集し出血を防ぎ、止血する役割を果たしています。 血小板の数が少なすぎると出血傾向となり、血小板数は正常でもその働き(機能)に異常があるとやはり出血傾向になります。
出血傾向 なぜ?
人間の身体には、出血を止めるための機能として血液中にある血小板(けっしょうばん)や凝固因子(ぎょうこいんし:血液を固まらせる働きをするタンパク質)を持っています。 何らかの理由でこの働きが崩れると「出血傾向(しゅっけつけいこう)」が出現します。
点状出血 なぜ?
毛細血管(末梢の小さい血管)が破れて生じる、赤色ないし紫色の点(微小出血)のこと。 皮膚を強くこすったりするとみられますが、血小板機能の低下や血小板数の減少、凝固因子の低下などによってもみられます。
血小板が高いとどうなるの?
血小板が少なすぎると出血しやすくなり、多すぎると血液が固まりやすくなります。 脳梗塞や心筋梗塞では血液の塊ができることで血管がふさがり、その先の血流が悪くなり脳細胞や心筋細胞が障害を受けてしまいます。
出血傾向 何を見る?
背景に出血傾向がある場合は、ほかの部位の皮膚や粘膜に出血斑がないか、皮下に血腫が形成されていないかを観察します。 また、現病歴や既往歴、家族歴を聞き、血友病などの先天性疾患や、血小板や凝固因子の減少や機能異常につながる疾患の有無についても確認します。