経口摂取がない場合:腎血流量が低下して腎不全を起こすおそれがあるため、血流をつくり、身体の機能を維持することを目的に、必要最低限の輸液(維持輸液)が必要となります。 また、利尿薬や血管拡張薬などの薬剤の投与ルートを確保するために輸液を行うこともあります。
右心不全はなぜ輸液?
右室梗塞による右心不全 であれば、CVP を上昇させることにより、右心の収縮がほぼない状態でも静水圧格差で 左心に血液を送ることが出来るため、輸液が最重要である。
うっ血性心不全 胸水 なぜ?
心不全による胸水貯留のメカニズムとしては、①右心不全による静脈圧上昇のために胸水の吸収が低下する場合と、②左心不全による肺静脈圧上昇のために生じた肺うっ血が高度になって、リンパ管からの排出を越えてしまい、胸膜腔への胸水産生が増加する場合とがあります。
心不全の観察ポイントは?
心不全は常に増悪のリスクがあるため、症状が落ち着き、急性期を脱した後も、バイタルサインや症状・病態の変化を継続して観察します。 特に、体重増加、尿量減少、呼吸困難の訴えのあるときはすぐに医師へ報告し、症状の軽減に努めます。 徐々に病状が進行する疾患のため、長期的視点での介入が必要です。
心不全の問題点は?
心不全になると、息苦しさなどからあまり動かなくなり、筋力が低下して、フレイルの状態になります。 また、もともとフレイルで栄養状態が悪い人が心不全を起こすと、治療は難しく、なかなか症状は改善しません。 フレイルでは、腎機能が低下しますが、そうなると心臓にも負担がかかり、むくみの原因になります。