肺がんや悪性中皮腫などは、滲出性胸水が溜まりやすく、胸水を抜いても抜いても、どんどん溜まってきてしまうので、胸膜癒着術を行うことが多いです。 胸膜癒着術は胸腔を閉じてしまうことで、胸水が溜まるスペースをなくすことができますが、一度癒着してしまった胸膜は、二度と剥離させることができないというデメリットがあります。 22 февр. 2017 г.
胸膜癒着 なぜ?
胸膜とは、肺の表面を直接覆う臓側胸膜(肺胸膜)と胸壁の内側(胸腔)を覆う壁側胸膜とに分けられます。 炎症によってこの2枚の胸膜の間に胸水が貯まり、自然に治ったあとや、抗菌薬などの治療によって改善するとともに硬くなり、胸膜の癒着や肥厚が起こるとされています。
なぜ胸水がたまるのか?
胸水とは、胸腔(厳密には2つの胸膜の間)に液体が異常にたまることや、その液体自体のことをいいます。 胸腔に液体がたまる原因としては、感染症、腫瘍、外傷、心不全、腎不全、肝不全、肺血管の血栓(肺塞栓症)、薬物など、数多くあります。 症状には、呼吸困難や胸痛などがあり、特に呼吸やせきをしたときに現れます。
胸水貯留するとどうなる?
胸水の量が増えると肺を圧迫してしまい息苦しさの原因となります。 さらに大量になると心臓を圧迫してしまい,心不全の原因になりかねません。 胸水は胸部X線やCTで確認します。 胸水に対する治療はたまっている量と症状の有無で決まります。
胸腔ドレーン なぜ?
疾患や手術によって胸腔内に貯留した液体(血液、胸水、膿など)や気体を胸腔外へ排除することで、肺の拡張を促すこと、および胸腔内の情報を得ることができます。 液体や気体が胸腔内に溜まると、肺が膨らまなくなり、換気が十分に行われなくなってしまいます。