先天的に眼球の奥行き(眼軸)が短かったり、角膜や水晶体の光を屈折させる力が弱いために、目をカメラに例えたときにフィルムの役割を果たす網膜の後方にピントが合ってしまい、近くだけではなく遠くも見えにくい状態が遠視です。 近視と同様、遺伝的な要因が関係していると考えられています。
遠視とはどういうことですか?
遠視とは、まったく調節しない時に網膜の後方でピントが合うため、遠くを見る時は少しの調節で見え、近くを見る時は強く調節をしないとはっきり見えない目のことです。 遠くでも近くでも調節が必要になり疲れやすい目です。
遠視 メガネかけないとどうなる?
子どもの頃の遠視は眼鏡をかけないでそのままにしておくと、遠くの物も、近くの物も網膜にしっかりとした像を結ばないため、脳にきちんと信号が伝わらず、脳のなかにある見たものを分析する部分(視覚野)が十分に発達しなくなる恐れがあります。
遠視が進むとどうなる?
屈折した光の焦点が網膜上に結ばれないと、カメラでいうピンボケのような状態になり、ものをはっきり見ることができません。 遠視の状態ではピントを合わせようと必要以上に目を酷使するため、目に負担がかかって乾き目や眼精疲労が起こりやすくなります。 酷い場合では頭痛や吐き気、めまいなどを伴う場合もあるのです。
赤ちゃん 遠視 なぜ?
一般的に角膜と水晶体の屈折力は年齢による個人差は少ないため、眼軸長の違いによることが多いです。 眼軸長とは角膜から網膜までの距離をいいます。 図1のように赤ちゃんは体が小さく目も小さいので、大人と比べて眼軸長が短いため遠視なのです。 成長と共に眼球も成長し(眼軸長が伸びる)正視に近づきます。