痔は切らずに治せる 「痔になったらすぐ手術」と思っていらっしゃる方も多いかと思いますが、実は、痔は、種類にもよりますが、早期に治療を始めればほとんど手術しないで治すことができる病気です。
痔はどれくらいで治るのか?
通常は3~4日間、消炎鎮痛剤を服用したり、坐薬を使用することによって、痛みや腫れは軽快し、その後、3~4週間で血栓(血豆)は吸収されます。 しかしながら、痛みが激しい場合や、肛門の異物感が強くて、日常生活や仕事等に支障をきたす場合には、外来にて手術を行うことがあります。
なぜ痔になるのか?
痔になる主な原因としては、「便秘」や「下痢」、「排便時のいきみ」「座りっぱなし」などがあります。 たとえば、便秘などで便が硬くなると、排便の際、肛門に圧力がかかり、出口が切れてきれ痔になったり、肛門の静脈叢と呼ばれる血管の集まった部分がうっ血して、いぼ痔になったりします。
切れ痔を放っておくとどうなるの?
切れ痔を治療せずに放置すると、肛門が狭くなってしまう場合があり、これを肛門狭窄といいます。 切れ痔の傷痕がだんだんと固くなり瘢痕(はんこん)化し、結果的に肛門が狭くなってしまいます。 便を排出する肛門が狭く、硬くなる為、便が出し辛くなります。 肛門狭窄がひどくなると手術治療が必要です。
脱肛は治りますか?
基本的に手術の必要はありません。 座薬軟膏などの局所用剤、経口薬の投与とともに日常生活の改善が必要となります。