本態性振戦は、身体の一部が規則正しくリズミカルにふるえる神経系の疾患で、最も多くみられるのは手のふるえです。 また、頭、声、腕、脚にもふるえが起こる場合があります。 症状はふるえのみで、他の症状はありません。 高齢者のかなりの割合にみられ、40歳以上の25人に1人1)、65歳以上の5人に1人2)がかかるとされています。
本態性振戦は何科?
受診して相談する科としては、脳神経内科(神経内科)が最も適切です。 本態性振戦の症状として間違いがないかの診察が行われ、必要に応じて脳のMRIや血液検査などが行われます。 近くに脳神経内科がない場合には、脳神経外科を受診されると良いでしょう。
本態性振戦 なぜ?
本態性振戦の原因は、まだよく分かっていません。 しかし、精神的に緊張すると症状が悪くなることなどから、興奮したときに働く交感神経が関係しているともいわれています。 また、家族や親類にも同じように本態性振戦の人がいる場合は家族性振戦ということもあります。 注)本態性:原因不明であることを意味する言葉です。
本態性振戦 いつ?
多くは中年以降に発病します。 おもな症状は、手 足のふるえ、動作が緩慢になる、顔付きが無表情 になる、歩行困難などです。 本態性振戦 とくに問題となる原因がなく、生理的なふるえが 起こるような状況でもないのにもかかわらず、手や 頭にふるえが生ずる病気です。
本態性振戦の治療方法は?
本態性振戦の治療 本態性振戦の治療には、薬物療法、ボツリヌス毒素療法、手術療法などがあります。 ふるえによって日常生活に支障がある場合は、薬物療法が主に行われます。 本態性振戦に対しては、アロチノロールというβ遮断薬のみが保険適用になっています。