酸素療法 肺機能の低下が進むと、普通の呼吸では十分に酸素を取り込めなくなり、低酸素血症を起こし、呼吸不全という症状に陥ります。 家庭で持続的に酸素を吸入する在宅酸素療法を行うことで、患者さんのQOLが向上し、生存率が高まります。
COPD 酸素投与 なぜ?
酸素を吸うことで血中の酸素濃度が上がり、肺血管が拡張し心臓にかかる負担が少なくなります。 これにより心不全の予防や軽減につながります。 また酸素を吸入することで脳にも酸素がいきわたり、うつ症状や認知機能がよくなります。
なぜ酸素療法が必要なのか?
酸素療法は、低酸素血症の治療および予防を目的に動脈血酸素運搬能を高め、組織の低酸素状態を改善させるために行う(1)。 酸素は、肺で血液中に取り込まれ、ヘモグロビンに結合し、全身に送られてエネルギーであるATP(アデノシン三リン酸)を産生する。 そのため、その過程で異常があれば酸素療法の適応となる。
COPDの人に酸素あげすぎるとどうなるか?
慢性閉塞性肺疾患(COPD)の急性増悪患者に酸素吸入を行う際、動脈血酸素飽和濃度(SaO)が88~92%になるよう流量を調整すると、流量を調整せずに高流量の酸素吸入を行った場合に比べて、呼吸不全による死亡、呼吸性アシドーシス、高炭酸ガス血症のリスクが有意に下がる―。
COPD 低酸素血症 なぜ?
COPDでは、気道の狭窄(きょうさく)や肺の弾力性の低下によって呼出が十分にできないため、1回換気量が減少し、肺胞に二酸化炭素が溜まります。 その結果、肺胞におけるガス交換と組織におけるガス交換が障害され、十分な酸素が組織に供給されません。 そのために、労作時に息切れや呼吸困難が生じるのです。