多飲により腎の処理能力を超えると電解質バランスが崩れて希釈性低ナトリウム血症が生じ、軽症では疲労感、頭痛、嘔吐、浮腫、重症では脳浮腫による痙攣、錯乱、意識障害等、肺水腫やうっ血性心不全等の身体障害を起こし、死に至ることもある。 水分制限が基本で、腎機能に問題がなければ水分制限のみで血清ナトリウム値は改善する。
水を飲み過ぎるとどうなるか?
私たちが飲んだ水は、体内で利用された後、腎臓で処理されています。 通常は、飲みすぎて不要な分は、腎臓の機能によって体外に排出されます。 ただし、その腎臓の排泄処理能力以上に水を飲んでしまうと、体内の電解質バランスが崩れて、低ナトリウム血症(体内の塩分濃度が薄まってしまうことによる)が起きてしまう場合があるのです。
多飲するとどうなる?
多飲による血中ナトリウム値の低下は,いらいら感や嘔吐,失禁などの身体症状を惹起し,その状態が続くことで心不全や骨粗鬆症などの合併症を引き起こすこともある。 また,急激な飲水の結果水中毒となり,重度になるとけいれんや意識障害などの発作が生じる場合もある。
多飲水 なぜ?
水中毒を起こす5つの原因 不安・幻覚・妄想・焦燥などの症状(※)から、多飲傾向になる。 向精神薬(定型抗精神病薬など)を服用することで生じる副作用の口渇。 これが原因で、飲み物を飲むことが習慣化し、強迫観念でさらに多飲傾向になる。
水分はどれくらい摂取したら毒?
人間の体が一度に吸収できる水の量は、200ミリリットル程度といわれています。 それ以上の水を一気に飲むと、腎臓の排泄処理が追いつかず、体液が薄まる恐れがあります。 そうして血液のナトリウム濃度が低下した状態が「水中毒」。 水はコップ1杯でも一気飲みはやめて、一口ずつ飲むようにしましょう。