肺には多くの血管とリンパ管が集まっているので、肺がんは血行性、リンパ行性に転移しやすく、特にリンパ節、脳、肝臓、副腎、骨への転移が多くみられます。
肺がんはどこに転移しやすい?
血行性転移の頻度が高いのは,反対側の肺,骨,脳,肝臓,副腎(腎臓の上に左右1つずつある)などです(図1)。 リンパ行性転移では,肺がんは最初に近くのリンパ管に侵入し,リンパの流れに乗って,次のリンパ節に転移します。 つまり病変の一番近いリンパ節,肺門リンパ節,縦隔リンパ節,反対側のリンパ節の順にひろがります(図2)。
肺がんどこから?
肺がんは肺から発生しますが、発生する部位によって肺門型と肺野型に分類します。 肺門とは肺に気管支が入る場所であり、心臓から肺動脈や肺静脈が出入りする場所です。 肺門型肺がんとは気管支の比較的太い場所より発生した肺がんのことで、中枢型肺がんとも呼びます。
がん 転移 どこ?
転移は、肺、肝臓、脳、骨などさまざまな部位に起こり得ます。 原発から転移したがん病変を、転移した部位によって、肺転移、肝転 移、脳転移、骨転移、腹膜転移(腹膜播種)などと呼びます。 これらは、病気がその部分に広がっていることを示しています。
肺がん 転移しやすい なぜ?
転移は、肺でできたがん細胞が血液やリンパ液の流れにのって、他の臓器に移動し増えるために起こります。 肺にはたくさんの血管とリンパ管が張りめぐらされているため、がんが他の臓器に広がりやすいと考えられています。 特に肺がんが転移しやすい場所は、反対側の肺、脳、骨、肝臓、副腎、リンパ節などです。