がんが肝臓または血液を肝臓に運ぶ門脈に広がると、血圧が肝臓内で上昇し循環を損なうことがあります。 体液が血管やリンパ管から滲み出て、その量が多くなり、腹部に体液が蓄積します(お腹に水がたまる状態になります)。
胃がん 腹水 なぜ?
胃がん末期には、体の組織の水分調節機能もうまく働かなくなってしまうため、腹水も溜まりやすくなります。 腹水が溜まると腹部の膨満感や足のむくみ、排尿障害などが起こることがあります。 胃がんも末期の状態になると、がんに侵された組織から出血が生じるため、吐血や下血などの症状がみられるようになります。
終末期 腹水 なぜ?
腹水は腹膜から吸収され、血管やリンパ管を通って血液の中に戻っていきます。 こうして腹水は一定量が保たれていますが、がんが進行して終末期になると腹水がたまっていきます。 腹水がたまる原因の1つとして、がん性腹膜炎による炎症で体液が漏れ出して腹腔内にたまることが挙げられます。
腹水がたまるとどうなるのか?
中程度の量の腹水がたまると、胴回りの寸法と体重が増えることがあります。 大量の腹水は、腹部の膨隆と不快感を引き起こすことがあります。 腹部が張り詰めて、へそが扁平になったり飛び出たりすることさえあります。 腹部が膨張すると、胃が圧迫されて食欲不振になったり、肺が圧迫されてときに息切れを起こしたりします。
腹水がたまるとはどこにたまるの?
腹腔に通常より水がたくさん 貯まった状態のこと 腹膜は、臓器と臓器の摩擦を少なくするために腹腔(ふくくう)とよばれるすきまをつくっています。 腹腔には通常20~50mLの水が入っていますが、さまざまな病気の影響で通常よりたくさん貯まった水、または状態を腹水といいます。