加齢によって骨密度が低下するのは、女性ホルモンの分泌量減少に加えて腸管でのカルシウムの吸収が悪くなったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなるなどの理由があります。 また、若い頃よりも食事量や運動量が減るといった生活習慣の変化も関係します。
骨密度が減るとどうなる?
骨粗しょう症とは、骨密度の低下によって骨がもろくなり、骨折しやすくなる病態です。 加齢、エストロゲンの不足、ビタミンDやカルシウムの摂取不足、およびある種の病気によって、骨密度や骨の強度を維持する成分の量が減少することがあります。 骨粗しょう症による症状は、骨折が起こるまで現れないことがあります。
なぜ骨はもろくなるのか?
なぜ骨がもろくなるのでしょう 骨の中では常に古い骨が削られ(骨吸収)、代わって新しい骨がつくられています(骨形成)。 これにより骨折しにくい弾力のある強さが保たれています。 この骨吸収と骨形成のバランスが崩れ、骨を作る量よりも、削られる量が増えると骨の量が減少してゆき骨がもろくなります。
骨密度を上げるにはどうしたらよいか?
高齢者にもおすすめの運動は、「背筋運動」、「片脚立ち」、「スクワット」です。 また、ウォーキングもお勧めです。 のんびり歩くのではなく、姿勢をまっすぐにして歩幅を広くし、リズミカルに歩くようにします。 階段の上り下りや散歩の時間を増やすだけでも、骨にはよい効果があります。
骨密度が低い 何科?
骨粗鬆症になったときは、どの診療科を受診しますか。 患者さまの中には整形外科を受診される方も多いと思います。 しかし、骨粗鬆症は内分泌・代謝の異常によって生じる病気なので、実際には内科医が得意とする分野なのです。
女性の骨密度はどのくらい減るのですか?
女性の骨密度は一般的に18歳頃にピークを迎えて、40代を過ぎると徐々に減る傾向にあります。 そのため、10代のうちにできるだけ骨密度を増やし、成長期以降は、将来の骨密度減少に備えて骨密度を保っていくことが大切です。 過度なダイエットは、骨密度減少が著しくなる閉経後に向けて蓄えておくべき骨量を減らしてしまうことになります。 まずは、ダイエットが自分にとって本当に必要かどうか、適正体重と肥満度を知る目安となるBMIを調べてみましょう。
骨密度で計ることのできない骨質はありますか?
骨密度測定というのは、骨塩と骨基質のうち、骨塩の部分しか計ることができません。 骨密度で計ることのできない骨基質は、骨の質(骨質)を表しています。 骨質には構造特性と材質特性の2つの要素がありますが、この骨質を適切に示すことができる骨質マーカーとなるものが、まだありません。 このため、骨密度だけを計って骨強度の尺度としていますが、骨強度の2つの要因のうち、70%は骨密度で説明でき、残りの30%は骨質によって説明できるといわれています。
加齢によって骨密度が低下しますか?
加齢によって骨密度が低下するのは、女性ホルモンの分泌量減少に加えて腸管でのカルシウムの吸収が悪くなったり、カルシウムの吸収を助けるビタミンDをつくる働きが弱くなるなどの理由があります。 また、若い頃よりも食事量や運動量が減るといった生活習慣の変化も関係します。 加齢とともに生じる生理的な変化は、ある程度やむ得ないことかもしれませんが、できるだけ若い頃から、食事や運動に気を配ることで骨密度の減少を抑えることはできます。 骨は一度できあがってしまうと、その後変わらないもののように思われがちですが、 実は古くなり劣化した骨は、メンテナンスされて新しい骨へと生まれ変わっています。 これが骨の新陳代謝です。 または、「骨のリモデリング(骨改変)」ともいいます。
骨の強度の低下は、どのような原因で起こりますか?
骨の強度の低下する主な要因は、女性ホルモンの低下(エストロゲン欠乏)・加齢・生活習慣病の3つです。 生活習慣病と診断されるところまで悪くなくても、生活習慣の乱れなどにより酸化ストレスが強くなると、骨基質(こつきしつ)の変化が起きます。 骨粗しょう症という病気の難しさは、上図のような複合的な要因が関わっているという点にあります。 骨質はいわば鉄筋コンクリートのコンクリート部分に相当する骨塩(こつえん)と、鉄筋の部分に相当する骨基質の2つの要素から成り立っています。 骨塩:カルシウムとリン酸(ハイドロキシアパタイト) 骨基質:タンパク質(I型コラーゲン) 骨密度測定というのは、骨塩と骨基質のうち、骨塩の部分しか計ることができません。