原因と病態 骨盤骨折は、交通事故、墜落外傷等の大きな外力が加わった時におこります。 特殊な場合として、若年者のスポーツ外傷として筋肉の付着部がはがれる剥離骨折や、高齢者の外傷として転倒等比較的軽微な外力によりおこる骨盤骨折もあります。
恥骨骨折 なぜ?
このうち、恥骨の骨折が事故により生じる原因としては、歩行中に相手の自動車が恥骨付近にぶつかるなど直接の衝撃を受けた場合、転倒して他の部位を骨折、打撲した際に間接的に恥骨部に衝撃を受けた場合などが考えられます。 恥骨骨折が生じる場合には、坐骨などの骨折を伴うことがあります。
骨盤骨折したらどうなるの?
骨盤骨折が重度で不安定な場合は、非常に激しい痛みが生じ、歩くことができません。 一方、軽度の骨折でははるかに痛みが少ないこともあります。 他の部位に損傷があると、別の症状も現れることがあります。 例えば、血尿、排尿困難、尿失禁(排尿をコントロールできない状態)、下血や性器出血などの症状がみられます。
恥骨骨折したらどうなる?
恥骨骨折では、多くの場合、骨折部に強い痛みが起こります。 さらに、骨折部に大きなずれが生じると、骨盤の変形障害や股関節の運動障害の他、骨盤のゆがみによって下肢が短くなる短縮障害が生じるおそれがあります。
骨盤骨折 なぜショック?
骨折全体のうち骨盤骨折が占める割合は少ないです。 しかし骨盤内側には消化管、泌尿器、子宮卵巣などの重要な臓器のほか、内腸骨動脈や子宮動脈などの血管が存在しているため、骨折により血管損傷からの出血性ショックや、各種臓器の機能障害などを起こすことがあり、死に至ることもあります。