健常者が行なうような鼻呼吸ができなくなると、まずにおいの感覚(嗅覚)がなくなります。 これは空気中の臭素が鼻の中の嗅細胞に届かなくなるからです。 もちろん嗅細胞は生きていますから、いずれ解説する食道発声で鼻を通して空気を取り込むようになるとにおいも少しずつ回復してくるものです。
喉頭摘出 におい なぜ?
喉頭摘出および気管孔造設術では、術後に鼻腔や口腔を空気が通らなくなるため、鼻をかんだり、においをかいだりすることができなくなる。 また、喉頭摘出により失声状態となる。
喉頭摘出 鼻呼吸できない なぜ?
こうした鼻機能によって、体温まで加温され十分に加湿された空気が肺に届けられ、肺が正常に機能します。 喉頭摘出後、喉摘者は永久気管孔から呼吸するため、こうした鼻の機能は失われます。 永久気管孔から呼吸すると、肺の中の温度や湿度が下がります。 肺はこうした変化に反応し、結果として痰が多くなり、気管が炎症をおこします。
喉頭摘出 鼻に逆流 なぜ?
喉頭を摘出することで、食べ物を効率よく食道に送り込む働きが失われ、軟口蓋が鼻咽腔を塞ぎ、食べ物が鼻に逆流するのを防ぐ働きが弱くなる。
喉頭摘出 どうなる?
喉頭全摘術後の身体の変化は、一口でいえば、「気道と食道の完全分離」ということができる。 いうまでもなく、この際、発声器官としての喉頭が無くなる。 呼吸すなわち肺のガス交換に必要な空気の出し入れは、すべて気管孔を介して行われる。 特別な場合を除き、空気は鼻や口を通らない。