老人では加齢に伴い、皮膚最表層を構成する表皮細胞の増殖能が低下するため表皮は薄くなり、表皮の次の層である真皮に含まれる線維芽細胞数が減少するためコラーゲン、弾性線維が減少し、シワやたるみが形成されます。 こういった加齢に伴う変化を「生理的老化」あるいは「自然老化」と呼びます。
高齢になると皮膚はどうなる?
皮膚の弾力性が低下します。 バリア機能が損なわれ、皮脂などの不可欠な脂分の分泌が減ることで、皮膚が乾燥してきます。 皮膚の中にある神経終末(神経の末端部)の数が減り、それにより皮膚の感覚が鈍くなります。 汗腺や血管の数も同様に少なくなり、暑さに対する皮膚の反応力が低下します。
加齢 皮膚脆弱 なぜ?
バリア機能が低下することにより体内の水分が保持できず乾燥する。 加齢により新陳代謝が低下すると、皮膚の弾力性が低下したり、皮膚が薄くなったりします。 さらに表面が平坦化して光沢を帯びることもあります(写真2)。 このような脆弱※な皮膚は傷ができやすく(写真3・写真4)、できてしまうと治りにくいこともあります。
加齢 皮膚の乾燥 なぜ?
皮膚の水分は、皮脂、セラミドなどの細胞間脂質、尿素などの天然保湿因子によって保たれています。 加齢などによりこれらの分泌が低下すると、皮脂膜が薄くなり角質の水分が減少することで、かさついた乾燥肌になります。
皮膚が薄くなるのはなぜ?
皮膚の菲薄化 加齢と共に、女性ホルモンの分泌が減っていきます。 その結果、肌の弾力を保っている真皮層のコラーゲンやエラスチンの量は減少し、真皮層も薄くなってきます。 また、表皮細胞の機能が低下することにより、細胞分裂が減少し、表皮も薄くなってきます。