咳喘息は風邪と間違われ、抗生剤や咳止めを処方される例も少なくありませんが、咳喘息にはこれらの薬は効きません。 咳喘息では気管支喘息と同様に気道の過敏性が亢進して、気管支が狭くなっているので、気管支拡張剤が効きます。 気管支拡張剤で咳は止まりますが、治療はこれだけでは不十分です。
咳喘息 どうしたら治る?
せき喘息の治療法 風邪薬、抗菌薬、せき止めは、せき喘息に対してほとんど効果がありません。 治療としては、気管支拡張薬(気管支を拡張させて通気をよくし、呼吸を楽にする薬)や吸入ステロイドを中心に行います。 気管支拡張薬は、せき喘息の診断にも用いられます。
咳喘息治療でいつ治る?
治療を開始すると咳は速やかに改善します。 早い方ですと1回目の吸入した直後から、遅くとも5日以内に「かなり良くなった」と実感され、2〜4週間治療を続けると「もう治った(みたい)、薬はいらない」程度まで改善します。 しかし、その時点で薬を止めてしまうと咳喘息が再発する方が少なくありません。
咳喘息は何科を受診?
呼吸器内科、アレルギー内科に相談してください。
咳が何ヵ月も続く?
咳が3週間以上続いている場合で、とくに発熱や鼻の症状がない場合には、様々な呼吸器疾患の可能性が出てきます。 まず胸部のレントゲン検査をします。 肺炎、気管支拡張症、肺気腫(COPD)、結核、間質性肺疾患、肺癌などです。
なぜ咳喘息は効かないのですか?
このセンサーは、体を外界から守るために存在していますが、咳喘息では、このセンサーが むき出しの状態 になっています。 その結果、わずかな刺激にも過剰に反応してしいます。 気道のセンサーからの刺激が、脳幹(延髄:えんずい)にある 咳中枢(せきちゅうすう:コントロールセンター) に伝わり、胸の筋肉や横隔膜が反応して咳が出ます。 気道の周囲は、拡がり具合を調節する筋肉(平滑筋)が巻き付いています。 この筋肉は、活動する日中には緩んで気道を拡げ、体を休める夜は縮んで気道を狭くします(車のアクセルとブレーキの関係と似ています)。 色々な刺激に対して、平滑筋が過敏に反応して縮むと気道が狭くなり 、その反応が咳中枢に伝わり、咳が出ます。 Q なぜ今の薬は効かないの?
市販されているかぜ薬は、咳喘息には効きませんか?
市販されているかぜ薬(医療機関で処方するかぜ薬も同じ)は、熱や痛みを和らげる、せき・たんを軽くする成分を混合したもので、咳喘息には効きません。 Q 好酸球を抑えるためには? 咳喘息では、好酸球による気道の炎症が起きています。 この気道の炎症を抑えるための重要な薬が吸入ステロイド薬です。 「ステロイド」というと「怖いクスリ・副作用が心配...」と思われる方が多いかと思いますが、 吸入する薬の量は飲み薬の100分の1程度 と少ないため、長期間吸入しても安全あることが確認されています。 小さいお子さん・妊活中・妊娠中・授乳中の女性、ご高齢の方 まで、どなたも安全に吸入できます。
咳喘息という病名はありますか?
最近、咳喘息(せきぜんそく)という病名をつけられる患者さんが増えています。 「いやいや、昔はこんな病名なかったぞ」と思われる患者さんも多いでしょう、その通りです。 私は呼吸器内科医をしていますが、ゴホゴホと咳を訴えて来院される患者さんはとても多いです。 しかし、全員に100%の自信をもって診断できるわけではありません。 治療を導入しつつ、この疾患かな、あの疾患かな、と考えながら診療することだってあります。 実は咳喘息という疾患は、多くの医師が「この咳は何の病気だろう? 」と悩んでいた咳の事例の多くを占めていることがわかっています。 ある報告では、2ヶ月以上続くような慢性の咳を訴えて来院された患者さんの3人に1人以上は咳喘息ではないかとも言われています 1),2) 。
アレルギー反応で起こる咳、痰には抗生物質が効きませんか?
カビによるアレルギー反応で起こる咳、痰には抗生物質が効きません。 カビは軽度のアレルギー性鼻炎から重度の喘息や肺炎まで様々な病気を引き起こします。 そもそもカビってどういうものなのか、家にカビを発生させないための対策などを理解したうえで、カビによる病気に掛からないようにしましょう。