塩は、私たちの身体の中の血液・消化液・リンパ液などの体液に、イオンの状態で溶けています。 そして、細胞の内と外との体液の圧力(浸透圧)を調整し、バランスを一定に保つ働きをしています。 実はこのバランスが、食べ物から栄養素を吸収するためにとても重要なのです。
塩分を取らないとどうなるの?
血液循環が悪くなることで、頻脈、低血圧、頭痛、倦怠感や疲労感、さらに消化液の減少によって食欲不振や吐き気を引き起こしたり、筋力が低下し筋肉痛が起こりやすくなったりすることがあります。 また、急激に減少することで、筋肉のけいれん、昏睡状態に至ることもあります。
ナトリウム なぜ必要?
ナトリウムはカリウムとともに体内の水分バランスや細胞外液の浸透圧を維持しているほか、酸・塩基平衡、筋肉の収縮、神経の情報伝達、栄養素の吸収・輸送などにも関与しています。 また、水分を保持しながら細胞外液量や循環血液の量を維持し、血圧を調節しています。
なぜ減塩が必要なのか?
なぜ、減塩が必要なの? 減塩することで、食塩の過剰摂取によって生じうる健康へのリスクを下げることができます。 リスクには、高血圧、腎機能の低下、骨粗しょう症、胃がんなどが挙げられ、中でも高血圧によって動脈硬化が進行すると、脳卒中や心不全など命に関わる病気を引きおこします。
塩分の摂りすぎ なぜ?
塩分を摂りすぎると、血液中のナトリウム濃度が高くなり、浸透圧を一定に保とうとするために血液量が増えます。 その結果、血管壁にかかる負担が大きくなり、血圧が上がると考えられています。 血管や心臓に負担がかかる高血圧は、脳卒中や心筋梗塞、心不全、動脈瘤など循環器系の病気につながります。