① 空気の通り道に痰があると、呼吸時の気道抵抗が増加するため、 呼吸に努力を要する。 そのため息切れが強くなる。 ② 無気肺(肺の中に空気が入らなくなる状態)をおこし、酸素化能 が低下する。
痰が多いとどうなる?
息切れが強くなる:痰があると気道の空気抵抗が強くなり、呼吸するのにも余分な力が必要になります。 慢性的に続くと、呼吸筋が疲れてしまい息切れが強くなります。 肺がつぶれ(無気肺)、感染しやすくなる:痰を放置し気管支が痰でいっぱいになると、その部分でガス交換が行われず肺がつぶれてしまいます(無気肺)。
痰の吸引をしないとどうなる?
ただし、長時間吸引しないことによって、分泌物が貯留して気道が閉塞したり、低酸素状態、換気量の低下、呼吸苦などを生じさせてはいけません。
気管切開 痰多い なぜ?
①気管カニューレ内部の吸引の特徴 気管切開をしている場合は,体が気管カニューレを異物とみなすことで,かえって痰が増える ことがあります。 吸い込む空気が口や鼻を通過しないので,そのままでは空気が保温・加湿され ずに乾燥し,痰がかたくなります。
痰 粘稠 なぜ?
気道には粘液を分泌する細胞(杯細胞)があり、分泌された粘液が気道の乾燥を防いでいます。 また、吸い込んだ空気には、ほこりや微生物が含まれており、粘液はこれらをとらえて気道の奥に侵入することも防いでいます。 粘液の分泌が増えたり粘稠度が増すと、空気の通り道である気道にたまり、せきをするとタンとして喀出されます。
なぜ痰の吸引が必要か?
気管カニューレを行っている場合は、気管支や気管カニューレ、肺に痰が溜まったりすることもあり、それが原因で肺炎の発症に至ったり、呼吸に支障を生じ、窒息に至ることもあります。 この様な命にかかわる最悪の事態を防ぐため、自分で咳をしたり痰を吐き出したり出来ない方に、痰吸引を行うことが必要となります。
気管挿管 痰 なぜ?
全身麻酔や安静に寝ていることで、肺が十分に膨らまなくなり、 気道が閉塞しやすくなります。 また、全身麻酔により気管チューブを 挿入することで、気管支に刺激を与え、痰がたまりやすくなります。 痰が貯留することで、細菌を繁殖させ、肺炎を起こす危険性も あります。