喘息(ぜんそく)は気管支が敏感になり狭くなる発作 「ゼーゼー、ヒューヒュー」といった喘鳴(ぜんめい)や、激しい咳が出る、呼吸が苦しくなるといった症状が、喘息(ぜんそく)の発作です。
気管支喘息で見られる症状はどれか?
夜間~早朝にかけて、発作性の喘鳴、咳、呼吸困難(息切れ)、胸苦しさ、喀痰が反復性 にみられるのが特徴です(Fig.5)。 喘息発作時と非発作時の対応に分かれますが、喘息治療の目標として、喘息症状が無く、 日常生活に支障のない、健康人と同様の生活が送れることが、治療の究極の目標です(Fig.9)。
気管支喘息 どこ?
気管支喘息は、基本的に呼吸器内科で診療を行います。
喘息かどうか調べるには?
呼吸機能検査(スパイロメトリー) まず息を思いきり吸い込み、次に力いっぱい吐きます。 この時、息を思いっきり吸ったときの肺活量(努力性肺活量)、吐き始めてから吐き終わるまでの時間、吐くスピードを、機械が測定します。 最初の1秒間で吐き出した空気の量を1秒量(FEV1)といい、この値が喘息の重症度の基準となります。
気管支喘息は治りますか?
治りますか? 喘息は体質に由来する疾患なので、治ることはありません。 年齢や妊娠の影響で「治った」といえるほど良 くなる方もいますが、10 年くらい落ち着いても風邪などをきっかけに発作が出ることもあるので、治るの ではなく眠っていると考えたほうが良いと思います。
気管支喘息は診断が難しい病気なのですか?
気管支喘息は非常に診断が難しい病気です。 の 6 つを参考に診断するようにとされています。 つまり、「これとこれが当てはまれば絶対に気管支喘息」という診断基準がないのです。 気管支喘息に特徴なのが、胸の音がヒューヒューする喘鳴 ( ぜんめい) です。 しかし喘鳴は、気管支が狭くなった時に聞こえる音です。 そのため喘鳴が聞こえても、「気管支喘息の可能性がある」だけで「気管支喘息と診断できる」わけではありません。 気管支が狭くなる病気はたくさんあります。 気管支喘息以外にも、 などを中心に鑑別する必要があります。 実際に呼吸器内科医として診察した患者さんのうち、 2 ~ 3 割の患者さんは気管支喘息ではなかったという感覚です。 特に心不全と肺気腫は、絶対に除外しなければいけない病気です。
気管支喘息の合併症はありますか?
まれに気管支喘息の合併症として、 気胸 、CO2ナルコーシスなどを起こすこともありますが、それは気管支喘息がかなりひどい場合です。 ただし、発作のときに気胸を合併すると治療は非常に困難になります。
気管支喘息の治療はいつ終わりますか?
気管支喘息の治療は、 1 日や 2 日お薬を吸えば終わりというものではなく、長期間にわたります。 医師から処方されたお薬を漫然と使っているだけでは、なかなか長続きしないことが多いです。 ぜひ、治療に対するご自身の考えがあれば、医師に伝えてください。
気管支喘息はアレルギー疾患ではありませんか?
気管支 喘息 は、基本的に呼吸器内科で診療を行います。 また、気管支喘息は アレルギー 疾患のひとつでもあり、アレルギーに関する検査を行うこともあるため、アレルギー科でも診療してもらうことができます。 受診時には、咳が出るタイミングを伝えるようにしましょう。 気管支喘息は、就寝時や明け方に咳が出ることが多く、診断を行ううえで大切な情報となります。 の性状も診断において重要です。 気管支喘息の痰は、無色で粘り気が強いことが特徴で、色がついている場合には、別の病気を疑います。 呼吸時に「ヒューヒュー」、「ゼーゼー」という 喘鳴 が聞こえるかどうかも、医師に伝えるようにしてください。 また、喘息では熱はほぼ出ないと考えて構いません。