軽度の高カルシウム血症の人や高カルシウム血症が起こりうる病態がある人は、腎機能が正常であれば、水分を十分とるよう指導されます。 水分は腎臓を刺激しカルシウムを排出させるだけでなく、脱水の予防にも役立ちます。
高カルシウム血症 脱水 なぜ?
高カルシウム血症の場合脱水症がほぼ必発ですが、その理由は尿細管内に 流れてくるカルシウムがナトリウムの再吸収を阻害して塩分喪失に働くためです。 またADL の低下した高齢者などでは骨からのカルシウム溶出が亢進しており、薬剤の投与なしでも 高カルシウム血症を呈している場合があります。
高カルシウム血症 なぜ多尿?
さらに、高カルシウム血症で臨床的に良く認められる多尿や脱水は、尿濃縮機構障害により起こるとされています。 そのメカニズムは、ヘンレの上行脚でNaCLの再吸収が障害されること、および抗利尿ホルモン(ADH)の作用が集合管で抑制されることにより起こるとされています。
高カルシウム血症になるとどうなるの?
高カルシウム血症による症状は 血清カルシウム値が、12~13mg/dl以上で倦怠感、疲労感、食欲不振などが起こり、さらに高度になると筋力低下、口渇、多飲、多尿、悪心、嘔吐等が出現します。 高カルシウム血症は、腎臓での尿濃縮機能を低下させるため、ほとんど全例で脱水が見られます。
血中カルシウム濃度が上昇することで分泌が促進されるのはどれか?
血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンを分泌する器官はどれか。 副甲状腺ホルモンであるパラソルモンは、骨中の破骨細胞の活性化やカルシウムの再吸収を促進して、血中カルシウム濃度を上げる。