痰は口や鼻と肺をつなぐ気道から出る分泌物です。 痰は気管にある細菌やウイルスなどの異物を排出するために分泌されます。 気管とはもっとも太い気道のことです。 そして痰が分泌されているということは、体の防御反応が細菌やウイルスに対して正常な働きをしているといえるでしょう。
痰がずっと絡む 何科?
なかなか治らない患者さんは一度、のど・鼻を診る耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。 口の中からのどの奥、気管支まで粘膜の状態を詳しく診てもらい、また鼻もあわせてチェックを受け、しっかり治療してもらうとほとんどの方は良くなります。 痰が何か大きな病気の原因、前触れになることはあまりなく、心配しなくても大丈夫です。
痰とは何ですか?
●痰は、気道の粘膜でつくられる炎症性の気道分泌物(粘液)です。 気道分泌物は免疫物質を含み、ホコリや細菌などから体を守ります。 ●痰は透明なものから黄色いものなど色もさまざまで、痰の色によって病気の 状態がわかることもあります。 ●気道が狭くなり、呼吸がしづらくなり ます。
なぜ痰が止まらないのですか?
痰が止まらないという方は、一度自分の痰の色を見て、どのような色なのかを確認し、下記の表を参考に判断してみてください。 細菌や細胞成分(白血球、上皮細胞など) が混入すると、黄色や緑色などの 膿混じりの痰 が出ます。
痰とはどういう意味ですか?
痰とはそもそもなんなのでしょうか? 医学的に痰をさす場合は 『呼吸器系で作られた粘液物や異物。 多くは気管、気管支などの肺からだが、咽頭、喉頭の分泌物も含める』 と定義されます。 もともと痰は、正常な人にも作られています。 気管支などにある杯細胞などから粘液物がでてきて、肺の中をきれいにしています。 杯細胞が出した粘液物をゴミとしてまとめたのが痰になります。 実は痰として肺や咽頭で作られたゴミは、少ない場合は食道の方に落ちていきます。 食道は胃につながっているため全く問題になりません。 ただしこの痰の量が増えて咽頭から口に溜まる場合が、喀痰として症状となって表れます。 ここで大切なのは、「鼻水」や「唾 (つば)」は含まれません。
痰をともなう咳は何ですか?
痰をともなう咳を 湿性咳嗽(しっせいがいそう) 、痰が出ない咳を 乾性咳嗽(かんせいがいそう) といいます。 痰の有無により、原因となっている病気をある程度特定することができます。 湿性咳嗽と乾性咳嗽のどちらであれ、 咳が続く 期間が3週間以内の場合は、感染性の病気が疑われます。 3週間以上、特に 8週間 を超えて咳が続く場合は、原因の多くは 非感染性の病気 が考えられます。 急に痰がともなう咳が出るときは、細菌性肺炎、気管支炎などが疑われ、慢性的に痰がからむ咳が出る状態の場合は、 肺結核症 、 COPD 、肺水腫、 肺がん 、気管支拡張症などの病気が考えられます。
痰が大きくなってしまう原因は何ですか?
痰が大きくなってしまう原因には、ジスルフィド結合と呼ばれる結合の関与があります。 気道粘液溶解薬にはこのジスルフィド結合を切断し、構造が小さくなることで痰を出しやすくします。 これは杯細胞の過形成を抑えることで粘液の分泌量を減らし、シアル酸の割合を増やします。