痛みを感じる一般的なしくみ 切り傷や火傷、打撲などにより身体が刺激を受けると、「身体が傷ついた」という情報が発生します。 その情報は電気信号に変換され、神経を伝って脳に届きます。 脳がその情報を認識して初めて、「痛い」と感じるのです。 通常は、痛みの原因となったケガが治ると、痛みも消えていきます。
痛みはなんのためにあるのか?
痛みは、病気やけがなどで損傷した組織を修復する間、体を動かさないように警告する役割を担っています。 体内には神経が張り巡らされており、末梢(まっしょう)神経にあるセンサー(侵害受容器(しんがいじゅようき))が刺激を感知すると、電気信号が脊髄(せきずい)を通って脳に伝わり「痛い」と感じます。
身体の節々が痛いのはなぜ?
関節は身体を動かすための組織で、それゆえに機械的な刺激を受けることが多く、炎症(関節炎)を起こしやすい部位です。 関節炎が起こると、関節痛を感じます。 原因としては感染、けが、アレルギー、代謝異常などが考えられます。
痛みで血圧上がる なぜ?
痛みが生じると、交感神経が優位になって、呼吸数・心拍数の増加、発汗作用、血圧上昇、筋肉の緊張などの緊急反応が起こります。 すると、血流が悪くなり、血液を通して届けられるはずの酸素や栄養が行き渡らなくなるため、組織が酸欠状態に陥ります。 その結果、痛みを生み出す発痛物質が放出され、痛みが増強されてしまうのです。
なぜ炎症は痛むのか?
損傷した筋線維を修復するために白血球を中心とした血液成分が集まる。 このとき「炎症」が起き、刺激物質(ブラジキニン、ヒスタミン、セロトニン、プロスタグランジンなど)が生産され、筋膜(筋肉を包んでいる膜)を刺激する。 それが感覚中枢を介し、痛みとして感じる。