骨粗鬆症になる原因によって、「原発性」と「続発性」に分けられます。 原発性は、閉経や加齢によって起こる骨粗鬆症です。 また、妊娠によって起こる骨粗鬆症も含まれます(妊娠後骨粗鬆症)。 原発性骨粗鬆症のなかでも、女性において、女性ホルモンが低下することによって起こる骨粗鬆症を「閉経後骨粗鬆症」といいます。
原発性骨粗しょう症という言葉はご存知ですか?
「続発性 骨粗しょう症 」という言葉をご存知でしょうか。 広く一般に認識されている骨粗しょう症は「原発性骨粗しょう症」と呼ばれるもので、遺伝的な素因に加齢や生活習慣が加わった複合的な原因によって起こります。 一方、これらの要因以外に特定の原因があるものを「続発性骨粗しょう症」といいます。 原発性骨粗しょう症と続発性骨粗しょう症、それぞれの特徴について、山王メディカルセンター・女性医療センター長の太田博明先生にお話をうかがいました。 原発性 骨粗しょう症 とは、原因となる明らかな疾患などがなく、主にエストロゲン欠乏や加齢によって引き起こされるもので、骨粗しょう症全体の約90%を占めています。
骨粗しょう症の原因は何ですか?
続発性 骨粗しょう症 は、原因となる特定の病気や薬の影響によって二次的に起こるものをいいます。 その原因には以下のようなものがあります。 前の記事 「骨粗しょう症の原因。 骨密度の低下には複数の理由がある」 でお示ししたように、骨の強度は 骨密度 と骨質の2つの要因から成り立っています。 なぜ骨質という要因の存在が分かったかというと、糖尿病の人は骨密度が低下しなくても骨が折れるということがあったからです。 それ以前にも、たとえば50歳代と80歳代では同じ骨密度でも 骨折 リスクが5倍にもなることから、何か骨密度以外の素因が関わっているのではないかと考えられていました。 このようなことがいわば「状況証拠」として、骨質の存在を物語っていたのです。
続発性骨粗しょう症にはどのような病気がありますか?
続発性骨粗しょう症には、他の病気の治療に使われる薬が原因となっているものがあります。 中でも注目されているのはステロイド性骨粗しょう症(glucocorticoid-induced osteoporosis: GIO)です。 長期間ステロイド薬を服用している人の30〜50%に骨折がみられるという報告もあります。
骨粗鬆症とはどんな病気ですか?
骨粗鬆症(骨粗しょう症)とはどんな病気? 骨密度が低下して骨がもろくなることで、骨折をしやすくなる病気のこと を指します。 骨粗鬆症は女性に多くみられる病気で、患者全体に占める女性の割合は8割以上です。