「直腸脱」は肛門から直腸が脱出する状態です。 直腸壁がくるりとひっくり返って裏返しになり、肛門の外に飛び出してしまいます。 原因としては肛門を締める「肛門括約筋」が加齢により緩むことが最も多く、高齢の女性に多い病気です。 また排便時にいきみ過ぎることも一因となります。
直腸脱 どうなる?
A. 直腸が脱出した状態では肛門括約筋が引き伸ばされてしまい、収縮する力が落ちてしまいます。 そのため、便失禁の状態になっている患者さんが大半です。 直腸脱の手術は、肛門括約筋自体を修復する治療ではありませんが、肛門括約筋が引き伸ばされなくなることで結果的に収縮力がある程度回復し、便失禁が改善することも期待できます。
直腸脱 どうする?
直腸脱はきわめて物理的な病気で、本来あるべき直腸がその場所から逸脱して肛門外に脱出するので、治療は直腸が脱出しないように手術をするしか方法がありません。
脱肛 放置するとどうなる?
痛みが強いとすぐに受診することになりますが、痛みがないときに脱肛しているものを受診せずに放置していると、直腸や大きい痔核が脱肛している場合には肛門括約筋が引き延ばされて肛門が緩くなることがあります。 緩くなると、手術をしても肛門の締りを元に戻すことはできません。
肛門 何が出てる?
1.何か肛門から飛び出してくる 排便時や重いものを持ったとき、歩いているときなどに何か飛び出してくる、といった症状で多いのは内痔核です。 直腸の粘膜が飛び出すものは直腸脱。 直腸ポリープや肛門ポリープも飛び出すことがあります。