「直腸脱」は肛門から直腸が脱出する状態です。 直腸壁がくるりとひっくり返って裏返しになり、肛門の外に飛び出してしまいます。 原因としては肛門を締める「肛門括約筋」が加齢により緩むことが最も多く、高齢の女性に多い病気です。 また排便時にいきみ過ぎることも一因となります。
直腸脱 どんな病気?
直腸脱とは、直腸が肛門の外に出てしまう病気です。 高齢の女性に多い病気で、直腸が脱出するだけではなく、しばしば便もれ、粘液のもれや便秘をきたします。 脱出する直腸の長さは2~3cmの短いものから10cm以上の長いものまでさまざまです。
脱肛 ってどんな病気?
脱肛とは、本来、 肛門 こうもん の外にない物が肛門内から外に脱出する状態です。 “内痔核” ないじかく という肛門のふちから2cm以上口側にある直腸の粘膜下にできるいぼ痔や、“肛門ポリープ”と呼ばれる肛門のふちから2cmの距離にある肛門乳頭が肥大したもの( 腫瘍 しゅよう ではなく良性)の脱出が多いです。
直腸脱放っておくおどうなる?
脱出した腸が傷ついて出血したり、戻りにくくなってしまう可能性があります。 慢性的に肛門括約筋が引き伸ばされるため、肛門を締める力がさらに低下します。 出歩くのが億劫になり引きこもりがちとなるため、足腰が弱くなり、ひいては全身の健康に悪影響を及ぼします。
直腸は何科?
直腸瘤を治療する場合は、大腸肛門科・婦人科・泌尿器科が協力して診療にあたることが重要です。