1. 筋力低下と筋萎縮 安静臥床のままでは、約1〜3%/日、10〜15%/週の割合で筋力低下が起こり、3〜5週間で約50%に低下すると報告されています。
寝たきり 筋力低下 どのくらい?
人間は1週間寝たきり状態になると15%の筋力が低下し、3~5週間で50%もの筋力が落ちるといわれています。
長期臥床の身体的影響は?
安静臥床により呼吸運動も少なくなり、胸郭の可動性の低下、横隔膜や肋間筋の運動が制限され、筋力が低下します。 その結果、拘束性換気障害が生じます。 つまり肺活量の減少や1回換気量の減少です。 また換気量が減少することと過剰拡散が生じるために換気血流比が不均一となり、動脈血酸素濃度も低下します。
寝たきりの体の変化は?
寝たきり状態が長引くと心臓の機能も衰えて、心拍出量の低下とともに立ちくらみ(起立性低血圧)などもみられやすくなります。 また、特に下肢を動かさない状態が長引くことで、血栓ができてしまうことがあります(深部静脈血栓症)。 さらに、呼吸に関連する筋肉の衰えによって肺活量が低下し、換気量も減少していきます。
廃用症候群 何日?
1日の安静によって生じた機能低下を回復させるためには数日から1週間かかり、1週間の安静により生じた機能低下を回復するには1ヶ月以上かかるといわれます。 特に高齢者では廃用症候群を起こしやすく、また一旦起こしてしまうと若年層に比べて回復には時間がかかり、元の状態へ回復することはきわめて困難になります。