浮腫は、皮膚や皮下組織に過剰な組織間液が貯留した状態であるため、皮膚は菲薄で外力による損傷を受けやすいです。 皮脂の分泌低下や水分保持能力も低下するため、皮膚は乾燥し、バリア機能が低下します(図3)。
浮腫があるとなぜダメなのか?
浮腫によって皮膚や粘膜は薄く伸展し、傷つきやすくなります。 また、組織の酸素不足で免疫力が低下するため、感染を起こしやすくなります。 このような状態の時に注意することは、皮膚を清潔に保ち、感染予防のために皮膚を保護することです。 清拭(せいしき)を行う際には、強い力で拭きすぎないように注意しましょう。
浮腫 スキンケア なぜ?
先ほども述べたように、リンパ浮腫によりむくんでいる皮膚が薄くなってしまい、皮膚のやわらかさが低下し硬さが増してしまいます。 さらには、水分を保てなくなることで乾燥が生じます。 そこで、皮膚を清潔に保ち、湿潤環境を保つことで、乾燥を予防し皮膚が働きやすい状態をお手伝いしてあげることが大切になります。
浮腫の注意点は?
浮腫のある部位の皮膚は機械的な刺激に対して弱くなっているため、衣服の紐、袖口など、圧迫するものがあれば、緩めます。 血行も悪く冷感を生じやすいので、室温や寝具などを調節して保温しましょう。 皮膚を清潔に保ち、リンパ性浮腫であればマッサージも有効です。
浮腫 水分制限 なぜ?
血中内のたんぱく質のうち67%を占めるアルブミンは血管内で水分を保持する役割(膠質浸透圧)があり、この機能が保てなくなるか血管壁に異常が起きると浮腫が生じます。 アルブミンは肝臓のみで作られるため、肝疾患による浮腫のときは著しく低下し、水分を保持できなくなることでお腹に水分がたまり腹水が起こります。