最近では、抗がん剤を打つ前に吐き気止めを使って、不快な吐き気がコントロールできるようになって来ました。 それに伴って、外来でも抗がん剤治療の機会が増えました。 抗がん剤による吐き気・嘔吐は、薬が消化管の粘膜や脳の中の神経を刺激して起こると考えられていますが、まだ完全にはわかっていないところもあります。
抗がん剤 なぜ嘔吐?
抗がん剤や分子標的薬などの薬物によって脳の嘔吐中枢が刺激を受けることで、吐き気・嘔吐を生じます。 抗がん剤や分子標的薬などの薬物治療による吐き気・嘔吐では、投薬直後に突然吐いてしまう、動くと吐いてしまう、乗り物に乗ると吐き気がするなどの症状が見られることもあります。
抗がん剤 悪心 なぜ?
遅発性悪心・嘔吐 抗がん剤投与後24時間以内に起こり、数日間持続します。 抗がん剤の種類、投 与量によっても起こる頻度が異なります。 仕組みははっきりとはわかっていません が、抗がん剤が腸管を刺激し、 インターロイキンやプロスタグ ランジンという物質が多量に作 られることにより起こると言わ れています。
抗がん剤治療 吐き気 いつから?
抗がん剤投与の翌日が症状のピークです 吐き気・おう吐は、抗がん剤の種類によって、強く出やすい薬もあれば、まったく出ない薬もあります。 一般的に、症状は抗がん剤の投与開始後1~2時間から現われ、翌日に最も強くなり、多くの場合、3日目から軽くなります。
抗がん剤の副作用はなぜ起こる?
抗がん剤が、消化管粘膜や嘔吐を引き起こす脳の 一部を刺激するために起こります。 抗がん剤により 吐き気の程度はさまざまで、食欲がおちる程度の軽 い症状から、数日間嘔吐が続く場合もあります。 そ の程度に応じてあらかじめ吐き気予防の薬を使用す るので、症状をかなり和らげることができます。