高カルシウム血症とは、血液中のカルシウム濃度が非常に高い状態をいいます。 カルシウム濃度の上昇は、副甲状腺の問題や、食事、がん、骨に影響を及ぼす病気が原因で発生します。 最初に消化管の不調、のどの渇き、多尿がみられ、重症化すると錯乱、やがて昏睡に至ることがあります。 発見と治療が遅れると、生命を脅かすことがあります。
高カルシウム血症の症状は?
高カルシウム血症は、特徴的な症状に乏しいです。 軽度の場合は無症状です。 血清カルシウム値が、12~13mg/dl以上で倦怠感、疲労感、食欲不振などが起こり、さらに高度になると筋力低下、口渇、多飲、多尿、悪心、嘔吐等が出現します。 高カルシウム血症は、腎臓での尿濃縮機能を低下させるため、ほとんど全例で脱水が見られます。
高カルシウム血症の原因となるものはどれか?
高カルシウム血症とは,血清総カルシウム濃度が10.4mg/dL(2.60mmol/L)を上回るか,または血清イオン化カルシウム濃度が5.2mg/dL(1.30mmol/L)を上回った状態である。 主な原因には副甲状腺機能亢進症,ビタミンD中毒,がんなどがある。
カルシウム代謝異常の症状は?
●症状 初期では、多尿による口の渇きがおこり、程度が強くなると吐(は)き気(け)、腹痛、食欲低下などの消化器症状、筋力低下、倦怠感(けんたいかん)さらに意識障害が現われます。 また、意識障害がなくても、不整脈(ふせいみゃく)や心停止(しんていし)で突然死することがあります。
高カルシウム血症の重症度は?
□血清Caが14mg/dL前後になると,記憶障害,傾眠や昏迷等の中枢神経障害,多尿・脱水などによる腎機能障害が出現する(表1)。 □血清Caが16mg/dLを超えると,中枢神経系に重篤な障害を生じ昏睡をきたし,急速に腎不全を発症し死に至る場合がある。 このような病態を高Ca血症クリーゼと呼び,緊急治療を要する。