甲状腺の病気がなぜ起こるのか、はっきりとした原因はいまだに解明されていません。 ただし病気の成り立ちから見ると、バセドウ病と橋本病には、明らかに自己免疫がかかわっています。 甲状腺の病気の半数以上は、自己免疫疾患です。
甲状腺が悪くなるとどうなるんですか?
甲状腺機能低下症になると、全身の代謝が低下することによって、無気力、疲れやすさ、全身のむくみ、寒がり、体重増加、便秘、かすれ声などが生じます。 女性では月経過多になることがあります。 うつ病や認知症と間違われることもあります。 血液検査では、コレステロール高値や肝機能異常を認めることがあります。
甲状腺の腫れの原因は?
甲状腺にホルモン産生を促すTSHというホルモンがありますが、(脳の下垂体というところで産生されます)このTSHのような作用をもつ抗体(タンパク質)が間違って産生され、身体の必要以上に甲状腺ホルモンが作られてしまいます。 甲状腺は機能亢進(働きすぎ)によって腫大します。
甲状腺の病気は治りますか?
病気自体は治りませんが、甲状腺ホルモン剤を服用し、足りない甲状腺ホルモンを補えば問題ありません。 甲状腺ホルモン剤は体の中の甲状腺ホルモンと同じものですから、適正な量をのんでいる限り副作用はありません。
甲状腺の病気の症状は?
甲状腺疾患の症状と患者さんの数 甲状腺ホルモンが分泌過剰な状態では、イライラ、動悸、多汗、手の震え、眼球の突出や甲状腺の腫れが徐々に現れます。 一方、分泌が不足すると、肌のかさつき、気力の衰え、便秘、体重増加、寒がり、眉毛の脱毛などの症状が現れます。 どちらも、いわゆる「不定愁訴」と混同されてしまうことがあります。